「未来への投資」は世界を明るくする ー無駄とはなにかー
ふだんの生活のなかで、無駄だと思う瞬間はたくさんあると思います。
見た瞬間は面白い!役に立つ!と思って買ったものの、家についてみたらなにが良くて買ったのかさっぱりな衝動買いや、
やる気が出なくて、だらだらと映画を見てしまう時間の使い方といった、自分自身に原因があるものから、
仕事や遊びのドタキャンまで、あなたはなにも悪くないのに、他の人の都合でそう感じてしまう瞬間まで、様々な場面に潜んでいると思います。
こうした瞬間をどう捉えるのか、これが今回のテーマです。
自分自身に原因がある場合は、自分の未熟な行動が情けなくなるかもしれません。
他の人に原因がある場合も、仕方ないとは思いつつ、それに費やした時間と労力を考えると、やはりスッキリとはしないかもしれません。
いずれにしても、なかなかきっぱりと割り切れないかもしれません。
しかし、これを無駄と捉えてずるずる引きずってしまうことは、さらに自分から幸せを遠ざけてしまうことが多いのです。
ちょっとだけ、具体的な話をしてみたいと思います。
「コンコルド効果」、あるいは「コンコルドの誤謬」という言葉を聞いたことがありますか?
コンコルドとは超音速旅客機の名前です。この旅客機は、投資が巨額になり、採算割れは確実との認識を持たれていました。
しかし、それまでに費やしたコスト(これを経済学ではサンクコスト=埋没費用と呼びます)を惜しむあまり、開発を中止できず、さらに赤字を膨らませてしまいました。
このサンクコストを惜しむあまり、さらに不幸な状況に陥ってしまうことを「コンコルド効果」と呼ぶのです。
これは人生のあらゆる場面についても言えることです。
確かに結果的にいらないものを買ってしまったり、努力が報われなかったりすると、とてもモヤモヤした気分になります。
ですが、それを引きずらないことで、そこから次の幸せに繋げることができるのです。
では、どうやったら切り替えられるのでしょうか。
それは「無駄」を「未来への投資」と捉えることです。
いらないものを買ってしまったのなら、同じ過ちをこの先繰り返す可能性は減ります。
仕事がキャンセルされても、そこで得たスキルはあなたのなかにしっかり残っています。
どんなことからも、目には見えないだけで、あなたのなかに貴重な経験として残っているのです。
ですから、短期的に見れば失敗した、いらなかったことでも、長期的に見れば必ず役に立ちます。
全くもって「無駄だった」とモヤモヤする必要はありません。
もしもお金を費やしてしまったのなら、それはちょっと高い「授業料」と捉えればいいのです。
人生に無駄なことはありません。
「未来への投資」だと捉えることで、気持ちも前に向き、さらなる幸せを呼び込むことができるのです。